《北陸編》 黒部(富山県黒部市) ■景勝桜




天正10年(1582)5月、織田信長軍による魚津城攻撃の報を受けた上杉景勝は、魚津城の救援に向かうべく、春日山城を発った。15日には天神山城に布陣するが、途中、黒部の桜井の庄・三日市(現黒部市三日市)の麻地屋新左衛門の家に宿陣。おりしも、邸内に咲いていた、満開の桜の花を嘆賞したという。


件の桜は、かつて黒部市三日市町中央通りの中心部、「市姫社」と「辻アミティビル」の境界地の後ろ(字名:桜伎)に植えられていた。樹高22メートル、幹囲4.3メートル、樹齢800年のエドヒガンで、昭和30年には黒部市文化財天然記念物に指定されたが、昭和49年ごろ枯れてしまったという。
平成17年(2005)2月26日、2代目「景勝桜」を植樹、春には花を咲かせたようだが、樹勢が衰え、現在は撤去されて、写真の碑だけがぽつねんと建っている。


3代目(?)を植樹する計画もあるようで、丈夫に育つことを祈りたい。


エドヒガンは、名前の通り春のお彼岸のころに咲く品種のようで、果たして旧暦の5月に出陣した景勝が、実際に黒部の桜を堪能したかどうかは疑問もあるが、こういう伝承が残っている点を非常にゆかしいものと感じる。



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